福井の注文住宅の見積もり相場は? 企業選びのコツを紹介
2024/02/29
福井県で注文住宅を建設する際、地価の二極化、厳しい気候、自然災害のリスクなどが重要な考慮点となります。地価は交通や教育施設の充実度により、地域によって大きく異なります。特に交通インフラの発展は地価を押し上げる一因です。冬季には豪雪に見舞われる地域もあり、断熱や耐震に優れた住宅設計が求められます。国や県の補助制度を活用することで、これらの条件に適した住宅建設が可能になります。
土地選びでは、アクセスの良さや自然環境、将来性を重視し、ライフスタイルに合った選択が重要です。また、工務店やハウスメーカー選びでは、その自由度や地域知識が鍵となります。建設にかかる費用は、建築費用のみならず、様々な付帯費用や諸経費も含まれるため、総合的なコストを把握し計画的に進める必要があります。
地価の二極化が進む福井の注文住宅事情
福井県で注文住宅を建てる時に、まず考えなければならないのが土地選びです。土地選びに際しては、そのエリアの地価、交通インフラ、気候による影響について理解しておきましょう。
◇福井県の地価と交通インフラ
福井県内には地価の下落の少ない地域と、下落が大きい地域があり、二極化しているのが現状です。その理由として挙げられるのが利便性です。
交通インフラや商業施設、教育機関などの整備が進んでいる地域は人気が高まり、それに伴って地価も上昇する傾向があります。
例えば、北陸新幹線や新九頭竜橋開通による交通渋滞の緩和で、周辺の地価に上昇傾向が見られました。また、嶺北に位置する福井市の二の宮地区は閑静な住宅街ですが、教育施設が多いエリアです。福井県が公表した地価公示結果によると、二の宮地区の地価は令和5年は前年よりも約2ポイントも向上しています。
交通インフラや教育施設は、生活や通勤、子育てに直結する重要な要素であり、今後のライフスタイルやライフプランを踏まえたうえで土地選びをすることが大切です。
出典元:福井県「公示価格一覧表」
◇福井県は豪雪地帯
福井県の気候は日本海側気候に属し、豪雪地帯に位置しています。日本海沿岸部では対馬暖流の影響で冬も比較的暖かく、雪より雨の日が多い傾向です。ただし、内陸部に位置する福井市は沿岸部よりも豪雪になりやすいとされています。また、過去には福井地震や福井豪雨による土砂崩れ・浸水などの自然災害も発生しており、立地や地盤の確認が重要です。
このような気候条件や自然災害の影響を軽減する家づくりを推進すべく、国や県の各自治体では住宅関連補助を行っています。2024年2月時点では新築を対象とした助成事業として、一定以上の耐震性や断熱性を有する「長期優良住宅」への助成金、税制特例の適用、住宅ローンの金利引き下げを実施しているのです。
一方、福井県では「住まいづくり支援制度」を行っており、住宅の耐震性や断熱性の向上、エネルギー効率の改善などを促進する改修などへの助成を受けられます。具体的な内容や条件は自治体によって異なりますので、詳細は各自治体のホームページなどで確認しましょう。
福井県の注文住宅の見積もりの相場を紹介
福井県の価格相場が二極化していることについて説明しましたが、人気エリアの価格相場はどれくらいなのでしょうか。
◇価格相場
福井県で木造の注文住宅を建築するときの相場を考えてみましょう。
建築費
国税庁のデータによると、福井県の木造の工事費は、1㎡あたり187,000円です。福井県の新築住宅における住宅面積平均は約145㎡(44坪)と言われているため、建設費は2,700万円を超えます。
出典元:国税庁「地域別・構造別の工事費用表(1145当たり)【令和5年分用】」
土地費用
令和5年度における各エリアの地価相場(住宅地)は次の通りです。
福井市:51,400円/㎡
敦賀市:43,800円/㎡
小浜市:39,200円/㎡
鯖江市:36,100/㎡
住宅地の建ぺい率は60%であるため、土地面積は住宅は住宅面積の1.6倍ほど必要です。住宅面積平均の約145㎡をもとに計算すると、約230㎡が必要となります。福井市であれば、土地費用として約1,200万円が必要です。
出典元:福井県「年地価公示 市町別・用途別の標準地数・平均価格および平均変動率」
福井市の各地域における地価相場は、人気エリアやアクセスの良い地域ほど地価が高くなる傾向があります。ただし、具体的な条件や立地によって異なるため、物件を探す際には地域ごとの相場を参考にすることが重要です。
◇福井県での土地探しのコツ
福井県で理想の注文住宅を建てる計画を立てる際、最も重要なステップの一つが適切な土地を見つけることです。ここでは、福井県での土地探しにおけるコツを紹介し、理想の住まいづくりに役立つ情報を提供します。
地域の特性を理解する
福井県の地域ごとに気候や交通アクセス、生活環境が異なるため、まずは自身の生活スタイルや希望条件に合った地域を理解することが重要です。例えば、福井市や敦賀市は県庁所在地や港町として商業や観光が盛んですが、自然災害のリスクも考慮する必要があります。
交通アクセスの良い地域を選ぶ
福井県内にはJR北陸本線やえちぜん鉄道などの鉄道路線がありますが、自家用車利用率が高い傾向にあります。しかし、駅周辺の開発が進んでおり、鉄道沿線の地域でも生活しやすい環境が整っています。公共交通機関の利便性だけでなく、道路網の整備状況も考慮するべきです。
自然環境を活かした土地を選ぶ
福井県は豊かな自然環境があり、山間部や海岸沿いなど様々な土地があります。自然を活かした暮らしやレジャーを楽しむために、自然に近い環境を選ぶことがポイントです。ただし、自然災害のリスクも考慮し、地盤や治水対策などを確認することが重要です。
地価や物件の相場を調査する
地価や物件の相場は地域や立地条件によって異なります。福井県内では地価の下落傾向が見られますが、一部の人気エリアでは上昇している地域もあります。また、物件の広さや条件によって価格も変動するため、複数の物件を比較検討することが大切です。
街の将来性を考える
街の将来性や周辺環境の発展性も重要なポイントです。近年、福井県では観光や地域振興に力を入れる取り組みが進んでおり、将来的な街の発展が期待される地域もあります。将来的な地域の変化や発展計画を考慮して土地を選ぶことが重要です。
福井県で注文住宅を建てる際の工務店とハウスメーカー選びのポイント
福井県で注文住宅を建てる際には、工務店とハウスメーカー選びが重要です。
◇自由度は高いのか?
自由度の高い工務店やハウスメーカーを選ぶことで、理想の住宅を手に入れやすくなります。
カスタマイズの幅が広い
自由度の高い工務店やハウスメーカーは、顧客の希望や要望に柔軟に対応できる特徴があります。間取りやデザインにおいて、顧客の好みやライフスタイルに合わせたカスタマイズが可能です。これにより、自分たちの理想とする住宅を実現できます。
プランの提案が多彩
自由度の高い工務店やハウスメーカーは、様々なプランやデザインを提案してくれる場合があります。顧客の要望に合わせて、様々な間取りやデザインの選択肢を提示してくれるため、自分たちにとって最適なプランを見つけやすくなります。
コスト面での柔軟性がある
自由度の高い工務店やハウスメーカーは、コスト面での柔軟性があります。顧客の予算や要望に応じて、建築材料や設備の選択肢を提案してくれるため、予算内で理想の住宅を実現できます。
地域性や特性を考慮した提案が可能
自由度の高い工務店やハウスメーカーは、地域性や特性を考慮した提案ができる場合があります。地域の気候や風土、景観などを踏まえた設計や間取りの提案を行ってくれるため、地域に溶け込んだ理想の住宅を実現できます。
◇地域に精通しているか?
福井県における土地の相場を把握し、その土地の環境に合った家づくりができるハウスメーカーを選ぶことの重要性について説明します。
まず、家を建てる際の予算計画や資金計画の基礎となる、福井県の土地の相場を把握するが重要です。福井県の地価は一部の地域では下落傾向が見られますが、人気のある地域では数年間に渡って連続的に上昇しています。また、土地の広さや立地条件によっても価格が異なるため、土地の相場を把握して適切な予算を立てましょう。
次に、その土地の環境に合った家づくりができるハウスメーカーを選ぶことが重要です。福井県の気候や自然環境は地域によって異なります。例えば、日本海側の地域では豪雪地帯に位置し、冬季には積雪が多くなる傾向があります。そのため、断熱性や耐雪性の高い家であることは欠かせない要素です。一方で、海岸沿いの地域では風通しの良い家や防潮対策のある家が求められるかもしれません。
このように、土地の環境に合った家づくりを行うためには、ハウスメーカーの選定が重要です。適切な断熱性や耐雪性を備えた家を提供するハウスメーカーを選ぶことで、快適な住環境を実現できます。
したがって、福井県における土地の相場を把握し、その土地の環境に合った家づくりができるハウスメーカーを選ぶことが、理想的な住まいを実現するために重要なステップといえます。
◇断熱性と耐震性
福井県の気候は日本海側気候に属し、冬季には豪雪地帯となる地域もあります。そのため、適切な断熱・気密性能を持つ住宅を建てることが重要です。
高断熱性の住宅は外気の冷気を室内に侵入させにくいため、暖房効果を高められます。これにより、冬季の暖房費用を削減することも可能です。一方で、室内の冷気を外部に逃がしにくいため、夏季の冷房効果を高められます。これにより、室内の温度や湿度の安定性が高まり、快適な居住空間を実現するとともに、夏冬の冷房費用を削減します。
また、福井県は2024年の能登半島地震において、あわら市では震度5強、坂井両市では震度5弱を観測しました。さらに、南海トラフではマグニチュード8~9の地震が発生する可能性が示唆されています。このような地震災害に備えて、耐震等級を満たす耐震性を確保した住宅が望ましいでしょう。
◇参考価格
サイトを参考にする際には、参考価格をチェックするだけでなく、付帯費用や諸経費がどこまで含まれているのかを確認することが重要です。
付帯費用の確認
家の建設や購入価格だけでなく、付帯費用も把握しておく必要があります。これには解体工事や測量・地盤調査費、外構・造園費用、設備工事費などが含まれます。これらの費用は建築や購入価格に比べてもかなり大きい場合がありますので、見落とさないように注意が必要です。
諸経費の確認
諸経費には登記費用や税金、保険料などが含まれます。具体的には登記費用や印紙税、司法書士報酬、不動産取得税、住宅ローン関連費用などが挙げられます。これらの費用も建設や購入費用と合わせて総額を考慮する必要があります。
サイトで示されている価格や費用がどこまで含まれているのかを把握することで、実際の費用を正確に把握し、予算内での計画を立てられます。また、付帯費用や諸経費の内容や金額はケースバイケースで異なるため、実際の見積もりや契約時に詳細を確認することが重要です。
福井県における注文住宅建設に際しては、地価の二極化や厳しい気候条件、そして地域固有の自然災害リスクが、土地選びや家づくりの計画に大きく影響します。地価は、利便性の高い地域で上昇傾向にあり、この現象は交通インフラの整備や教育施設の充実といった要因によるものです。特に、北陸新幹線の開通などは地域のアクセス改善に寄与し、周辺地域の地価上昇を促しています。
福井県は、冬季に豪雪地帯となるエリアがあり、特に内陸部は沿岸部よりも積雪が多く、断熱性や耐震性を考慮した住宅設計が必須です。国や県ではこれらの気候条件や災害リスクに対応した家づくりを支援し、住宅関連の補助制度を提供しています。これにより、住宅の耐震性や断熱性の向上に貢献し、居住者の安全と快適性を確保することが可能です。
土地選びにおいては、交通アクセスの良さ、自然環境の活用、そして将来の街の発展性を見据えた選定が求められます。生活スタイルやライフプランに合った土地選びをすることで、長く安心して暮らすことができる住環境を実現できます。さらに、工務店やハウスメーカーの選択では、その自由度や地域への精通度が重要な判断基準となり、理想の住宅を実現するためのパートナー選びには細心の注意が必要です。
住宅建設に伴う費用には、建築費用だけでなく、解体工事や地盤調査、外構工事などの付帯費用、さらには登記費用や税金などの諸経費が含まれます。これらの総合的なコストを事前に把握し、適切に計画を立てることで、予算内で理想の家を建てる夢を実現できるでしょう。福井県での家づくりは、これらの複数の要素を総合的に考慮し、計画的に進めましょう。