木の家に興味が高まっている!環境問題に関心の高い世代
2023/06/14
木の家は日本古来の住まいです。ハイセンスなデザイナーズマンションや眺望が魅力的なタワーマンションに憧れる方も多いですが、環境保全への意識が高まるにつれ木の家への関心も高まっています。今回は木の家を建てるメリットとデメリット、木の家が環境保護につながる理由、木の家の今後の需要などについて解説していきます。
「木の家」ってどんな家?メリット・デメリットは?
木の家は日本人にとって身近な建築物ですが、木の家の特徴や魅力を知らない方も多いのではないでしょうか。 ここでは木の家のメリットとデメリットをご紹介いたします。
木の家のメリット
木の家の主なメリットは次の4つです。
1 湿度の調節ができる
木の家は、湿度を10%下げてくれます。
木材には、無数の空気孔が存在していて、その空気孔が湿気を吸い込んだり吐き出したりしています。
湿度が高いときは湿気を吸い取り、乾燥する時期には水分を放出するため、高温多湿な日本の気候に適した建材です。湿気を調節することで悪臭やカビなども防げます。
2 防音効果がある
木の家は実は吸音性に優れています。
木は鉄骨やコンクリートと比較すると弾力性があり、音を吸収します。低音・中音・高音をバランスよく吸収しますから、防音効果が期待できます。
3 木目を活かしたデザインができる
木の木目は種類によって異なり、時間の経過と共に色の変化も楽しめます。木の家は壁紙やペンキではできない木目を活かしたデザインが可能です。
4 リラックス効果を期待できる
木の香りには実際にストレスを軽減する効果があると科学的に立証されています。
木材には、フィトンチッドというリラックス効果をもたらす成分が含まれており、血圧や脈拍、自律神経の乱れを整える効果があるといわれています。木の香りがする木の家はリラックス効果が高く、ストレス緩和や睡眠改善などが期待できます。
木の家のデメリット
木の家の主なデメリットは、次のふたつです。
1 技術力によって仕上がりに差が出る
木の家に使用する天然木材は湿度によってサイズが変化します。木の家を建設するためには木材の性質に合わせた設計・施工する必要があり、高い技術力と経験が求められます。その為依頼する工務店や担当する職人によって仕上がりに差が出やすい傾向があります。
2 費用が高くなる
木の家に使う自然素材は集成材や新建材より高価格です。そのため木の家の建築費用も高くなってしまいます。
木の家が環境に優しい理由
木の家には環境保全に役立つメリットもあります。 木の家が環境に優しい主な理由は次のふたつです。
建築する際のエネルギー消費が少ない
地球温暖化は増え続けている温室効果ガスが原因です。温室効果ガスの約65%が化石燃料起源の二酸化炭素であることが、省エネの取り組みの必要性が高まっている理由なのです。
住宅に使われる建材には木材の他に鉄鋼やアルミニウムなどがあり、加工する際にはエネルギーが必要です。素材によって必要なエネルギー量は異なり、木を加工する際に使うエネルギーを1とすると、鉄鋼には191のエネルギー、アルミニウムにいたっては791のエネルギーが必要とされています。
加工にかかるエネルギーが少ないほど、環境に優しいといえますので、木の家を選択することで環境への貢献につながりるのです。
二酸化炭素を吸収する
人間が酸素を吸って二酸化炭素を排出するのとは反対に、木は二酸化炭素を吸収し酸素を排出することはよく知られています。そのため木を伐採すると二酸化炭素が増え、地球温暖化につながると思われがちです。
しかし、木は切られたからといって二酸化炭素を吸収しなくなるわけではありません。家だけでなく、家具や建具になっても引き続き二酸化炭素を吸収し、木の内側に固定していきます。1軒の木の家が吸収する二酸化炭素の量は約6トン、森林に例えると900㎡に匹敵します。多くの人がそのことを認識し、木の家を建てる人が増えるだけで地球温暖化を防ぐのに役立つのです。
環境意識が高い世代は家づくりや工務店選びにもこだわる
少子高齢化により物件需要は減少することが予想されていますが、 木の家の需要は高まると考えられています。その理由は次のようなものがあります。
省エネ住宅を検討している人が多い
近年、異常気象による洪水や山火事、暴風雨や洪水、干ばつなどの被害が増加しています。SDGsという言葉もよく耳にするようになり、環境問題に積極的に取り組む企業も増えていますから、一人ひとりの環境意識も高まっているといえるでしょう。
株式会社一条工務店が男女750名を対象に行った意識調査では、環境問題に関心があると答えたのは全体の約9割でした。電気代の高騰を理由に、回答者の約9割が省エネ住宅を選択したいと答えています。
環境意識の高い世代がマイホーム購入する年齢になる
環境意識は高まりつつあるのは事実ですが、海外と比較するとまだ十分とはいえません。世界7カ国で年齢18歳以上の人を対象に行った、持続可能な製品の購入に関するアンケートでは、目的意識を持った買い物をしていると答えた日本人の割合は最下位でした。
しかし、これはあくまでも全体平均であり、Z世代・ミレニアル世代のみの回答だけをみれば、全体平均の46%より6ポイントも高い52%で最上位です。
日本人がマイホームを購入する年齢は、30代から40代です。Z世代・ミレニアル世代も数年後にはマイホームを購入する年齢になるため、省エネ効果の高い木の家の需要も高まると予測されています。今後は間取りやデザインだけでなく、家づくりから工務店選びにまでこだわって家を設計する人が増えるでしょう。
木の家には調湿性能が備わっているため、梅雨がある高温多湿の日本の気候に合った住まいです。エネルギー消費が少なく二酸化炭素を吸収もしますから、環境問題への関心が高く家を建てる予定のある方にも最適です。福井で木の家を建てるなら、木材のことを熟知している工務店を探してみるのがおすすめです。