日銀利上げが注文住宅ローン金利に与える影響とは?相談先を解説
2024/09/06
マイホーム購入時には住宅ローンの金利が重要です。金利には固定金利と変動金利があり、金利の違いで総返済額に大きな差が出ます。固定金利には期間選択型と全期間固定型があり、全期間固定型は金利が返済完了まで固定されるため管理が楽です。団体信用生命保険やそのオプションも検討すべきです。住宅ローンの相談は、金融機関、ファイナンシャルプランナー(FP)、ハウスメーカーで可能ですが、それぞれのメリットとデメリットを理解し選ぶことが重要です。
日銀の利上げで住宅ローン金利はどうなる?
マイホームを建てる際には、住宅ローン金利が重要なポイントです。住宅ローンには、固定金利と変動金利の2種類があります。金利は市場の動向によって変動するため、ローンを申し込むタイミングによって金利が上昇していることもあります。
そのため、福井で注文住宅を建てる予定の方は、金利動向をよく確認し、適切なタイミングでローンを申し込むことが大切です。
◇日銀利上げの影響
住宅ローンの固定金利は、2023年から上昇傾向にあります。例えば、固定期間選択型の金利は2023年1月には0.4〜0.5%だったのが、2024年5月以降は1%台に上昇しています。
また、全期間固定型も同様に上昇しており、2024年8月時点で主要4行が金利を引き上げています。住宅ローンを検討している場合は、金利の動向に注意が必要です。
◇変動金利は変化なし
変動金利は、市場の動向に応じて金利が変わるタイプの住宅ローンです。2023年12月以降、ほとんどの金融機関の変動金利は前月と変わりませんが、主要14行のうち2行が金利を引き上げています。
住宅ローンの金利は主に変動と固定
住宅ローンの金利には大きく分けて3つのタイプがあり、選ぶ金利タイプによって今後の金利負担が大きく変わります。たとえ金利が0.1%違うだけでも、総返済額に約50万円前後の差が生じることがあります。そのため、自分に合った金利タイプを選ぶためには、それぞれの特徴やメリット・デメリットをしっかりと理解することが重要です。
◇変動金利
変動金利とは、半年ごとに適用される金利が変動するタイプの金利を指します。返済額は5年ごとに見直されますが、その期間中に金利が変動しても、5年間の返済額は変わりません。また、返済額の見直し幅は、急激な負担増を避けるために、通常1.25倍までと定められています。
変動金利のメリットは、金利が下がった際にその恩恵を早く受けられることと、他の金利タイプよりも金利が低く、金利負担が抑えられる点です。しかし、金利が上昇した場合にはその影響を強く受けやすく、3つの金利タイプの中で最も金利変動リスクが高いというデメリットがあります。
また、5年ごとに返済額が変わる可能性があるため、返済計画が立てにくくなることもあります。さらに、金利が上昇すると利息の負担が増え、元金が減らないだけでなく、利息の支払いが追いつかないケースも発生する可能性があります。
◇固定金利
固定金利には、期間選択型と全期間固定型の2つのタイプがあります。期間選択型は、借り入れ後の一定期間(2年、3年、5年、10年)にわたって金利が固定されるタイプです。
固定期間が短いほど金利が低く設定されるのが特徴で、固定期間が終了すると再度金利タイプを選ぶ必要があります。
期間選択型のメリットは、固定期間中の金利変動リスクが低く、金利が低下傾向にあるときには、固定期間終了後に他の金融機関に借り換えをしなくても低金利の恩恵を受けやすい点です。
しかし、変動金利のように1.25倍の上限が設けられていないため、金利が上昇している場合には、固定期間終了後に返済額が急激に増加するリスクが高くなります。
◇全期間固定金利
全期間固定型とは、借り入れから返済完了まで金利が固定されるタイプのローンです。このタイプには「全期間一律型」と「段階金利型」があり、いずれも金利が一定であるため、返済額や総返済額が予め確定しており、家計管理がしやすい点がメリットです。
また、低金利時に借り入れを行えば、その低金利が返済期間全体にわたって適用されるため、他の金利タイプと比較して総返済額が少なくなる可能性もあります。
契約時に検討すべき団体信用生命保険
住宅ローンの返済中に契約者が亡くなったり、病気や事故で高度障害になったりすることは、誰にでも起こり得るリスクです。こうした万が一の事態に備えるために重要なのが、団体信用生命保険の加入です。この保険により、契約者に万が一のことがあっても、残りのローンが保険でカバーされるため、家族に経済的な負担を残さずに済みます。
◇団体信用生命保険とは
団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が死亡や高度障害状態になった際に、残りのローンを保険金で完済できる保険です。多くの金融機関では、さまざまな特約が用意されています。保険を選ぶ際には、保険金が支払われる条件を事前に確認しておくことが重要です。
例えば、三大疾病にかかり一時的に仕事を休んだ場合や、要介護状態になった場合にも保険金が支払われるかどうかを確認しておくと、万が一の際に安心です。
◇オプション団信
オプション団信とは、通常の団体信用生命保険に加えて、ガンなどの特定の病気になった場合に住宅ローンが完済される特約が付いた保険です。
多くの金融機関では、三大疾病(ガン・心疾患・脳血管疾患)や八大疾病(三大疾病に加え高血圧、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)、ガン保証特約などが提供されています。
万が一病気になった際に民間のガン保険や生命保険・医療保険で対応することもできますが、家計に負担がかかることが少なくありません。特約を利用してローンの返済に充てることで、家計の負担を軽減することができます。
ただし、保障範囲は特約によって異なるため、契約時にしっかりと確認することが大切です。
住宅ローンの相談をして適切な判断を
これからマイホームを購入する方や、ローンの見直しを検討している方の中には、「住宅ローンの相談をどこで行えばいいのか分からない」という方が多いです。特に福井県で注文住宅を建てる予定の方や、ローンの見直しを考えている方は、早めに専門家に相談することが大切です。
◇金融機関
住宅ローンを取り扱っている金融機関では、無料で相談できる窓口を設けているため、気軽に相談が可能です。金融機関での相談のメリットは、具体的な条件に基づいてアドバイスを受けられ、相談から申し込み手続きまで一貫して対応してもらえる点です。
ただし、金融機関で取り扱う保険は自社の商品に限られているため、他の商品との比較はできません。他の商品と比較しながら選びたい場合は、複数の金融機関に相談するか、金融機関以外の専門家にも相談するのが良いでしょう。
◇フィナンシャル・プランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)も住宅ローンに関する相談を受け付けています。FPは資金計画やアドバイスを専門にしており、家計に合わせた中立的なアドバイスを提供します。
例えば、節税方法や利用可能な補助金制度についても教えてくれるため、ローンの知識がなくても安心です。しかし、FPに相談する場合は相談料が発生することがあるため、その点を考慮する必要があります。
◇ハウスメーカー・不動産会社
住宅を購入する際、ハウスメーカーや不動産会社にはファイナンシャルプランナーが在籍していたり、専門機関と提携している場合があります。これらの専門家に相談することで、購入する住宅に関する詳細な情報を元に、スムーズにローンの相談や手続きを進められます。
また、提携している金融機関のローンには特別な条件が用意されていることもありますし、手続きの一部を代行してくれるため、時間がない方や手続きが不安な方にも便利です。しかし、他社の保険と比較することができない点はデメリットです。
マイホームを建てる際に重要な要素の一つが住宅ローンの金利です。住宅ローンには主に固定金利と変動金利があり、金利タイプによって今後の金利負担が大きく異なります。金利が0.1%違うだけでも総返済額に約50万円前後の差が出るため、自分に合った金利タイプを選ぶことが重要です。
日銀の利上げに伴い、住宅ローンの固定金利は上昇傾向にあります。固定期間選択型の金利は2023年1月に比べ、2024年5月以降には1%台に上昇しています。全期間固定型も同様に上昇しており、主要4行の金利が引き上げられています。変動金利は、2023年12月以降、ほとんどの金融機関で金利が変わっていませんが、一部の金融機関が金利を引き上げています。
変動金利は半年ごとに金利が見直され、5年ごとに返済額が見直されます。金利が下がるとその恩恵を受けやすいですが、上昇すると返済額が増えるリスクがあります。固定金利には期間選択型と全期間固定型があり、期間選択型は一定期間の間金利が固定され、その後再度金利を選択します。全期間固定型は借入れから返済完了まで金利が固定され、家計管理がしやすいです。
団体信用生命保険は、契約者が死亡や高度障害状態になった場合にローンが保険金でカバーされる保険です。特にオプション団信には、ガンや三大疾病など特定の病気に対する特約があり、家計の負担を軽減できます。
住宅ローンの相談は、金融機関の無料相談窓口やファイナンシャルプランナー(FP)、ハウスメーカーや不動産会社で行えます。金融機関では具体的な条件に基づいたアドバイスを受けられますが、自社商品しか扱わないため他商品の比較は難しいです。FPは中立的なアドバイスを提供しますが、相談料が発生することがあります。ハウスメーカーや不動産会社にはファイナンシャルプランナーが在籍し、提携している金融機関の特別条件を利用できますが、他社保険との比較ができないことがデメリットです。