予算2000万円台でどのような間取りの注文住宅が可能か?
2024/03/27
福井県の注文住宅は全国平均と比較して価格に大きな差はなく、平均約3200万円であり、建築費も若干低めです。効率的な間取りや水回りの集約、必要最小限の機能に絞った設備選びがコスト削減に繋がります。また、予算2000万円で質の高い住宅を建てるためには、シンプルなデザインの採用や無駄の削減、適切な素材と家具の選択が重要です。福井県での家づくりでは、個人のライフスタイルに合わせた計画が理想の住まいを実現させる鍵となります。
福井の注文住宅の平均は3200万円
住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」が公表した「地域別都道府県別主要指標」によると、2022年における福井県の注文住宅に要する建設費の平均は約3200万円でした。福井県の注文住宅取得にかかる費用は全国と比較してどのような傾向があるのでしょうか。
◇建築費等
福井県での注文住宅(土地付き注文住宅)の建築費は約3267万円、一方全国平均では、建築費は約3194万円でした。そのため、福井県の建築費は全国平均と比較して若干高めと言えます。ただし、福井県の注文住宅の延床面積は全国平均と比較してやや大きく、土地付き注文住宅の場合、延床面積は約116.4平方メートル(約35.2坪)、全国平均では、延床面積は約111.5平方メートル(約33.7坪)です。この差が建築費に影響していると考えられます。
◇年齢や年収
福井県の注文住宅を購入する人々の年齢や年収、年収倍率などは、全国平均と比較しても大きな違いはありません。年収倍率とは購入する物件価格が年収の何倍になるかを示す数値で、購入可能な住宅の価格の目安となります。
新築住宅における具体的な数値は公開されていませんが、一般的には6~7倍程度と言われています。
年齢や年収による基本的な年収倍率の考え方はどの地域も変わりません。また、一般的には年齢が上がると年収も上がり、それに伴って購入できる住宅の価格も上がる傾向にあります。また、地域によっても土地価格は変動するため、あくまでも年収倍率は参考とらえましょう。
注文住宅の間取りで失敗する理由とは?
注文住宅の間取り、設備、気密や断熱について失敗する理由や失敗しがちな点について解説します。
◇間取り
注文住宅の間取りでよくある失敗は、生活動線が適切に反映されていないことです。例えば、リビングの先に洗面所を設置したため、帰宅後すぐに手を洗えない、洗面所は1階にだがベランダが3階にあるため、洗濯物を運ぶのが大変といった例が挙げられます。また、収納スペースの不足や使い勝手の悪さも後悔しやすいポイントです。
◇設備
設備については、床材、壁、天井材、外構、植栽、照明などが失敗しがちな項目として挙げられます。例えば、床材を無垢にするのに追加で30万円かかる場合、その分を他の設備などに回したいと考えて断るなどです。しかし、あとから床を張り替えるとなると、リフォーム費用や床材が別途発生します。リフォーム箇所によっては長く不便を強いられるため、簡単に決断できないでしょう。
◇気密や断熱
高気密・高断熱な家では、換気計画が不十分だったために空気の逃げ場所がなくなり、室内の温度や湿度が上がりすぎる、もしくは下がりすぎることがあります。これは、高気密・高断熱の家の落とし穴のひとつです。また、窓が小さすぎる間取りも同様のリスクが生じます。高気密・高断熱の注文住宅を検討する場合は、これらの点を踏まえた間取りや換気設備を提案する住宅メーカーや工務店がおすすめです。
予算2000万円で注文住宅を建てるコツ
住宅の構造や間取りにこだわりすぎて、気が付いたら予算オーバーしてしまうケースも少なくありません。予算2000万円台で注文住宅を建てる際のコツについてご紹介します。
◇間取りをシンプルにする
間取りは住む人のライフスタイルに合わせて設計することが重要ですが、部屋数が増えるほど建築費が高額になります。そのため、後からカスタマイズしやすいシンプルな間取りがおすすめです。例えば、大きめの部屋を取り入れた間取りにしておき、必要に応じて家具などで2部屋に仕切るといった方法もあります。
◇水回りをまとめる
水回り(キッチン、浴室、洗濯場、洗面所、トイレなど)をできるだけ1つにまとめることが基本です。これにより、配管設備にかかるコストを抑えられます。
◇部材や仕上げ材
建物の内外装に使用する部材や仕上げ材の選択も重要です。これらは直接目に触れる部分の表面材料ですが、希少性、性能、安全性などが高まるほど高額になる傾向にあります。コストを抑えて理想的な住まいを実現できる材料を選ぶのがポイントです。
予算2000万円で快適な暮らしを実現
多くの人が憧れるマイホームですが、「高額なイメージ」が先行し、諦めてしまう方も少なくありません。しかし、工夫次第では、予算2000万円台で高品質で快適な暮らしを実現することも可能です。
◇無駄を省いた高品質な住宅
間取りや設備で無駄を省くことで、予算内で高品質な住宅を建てることが可能です。具体的には、必要な部屋数、設備、機能を最小限に抑え、無駄のない効率的な間取りを考える必要があります。
◇快適な暮らしを実現
素材選びや家具選びによって、快適な暮らしを実現することができます。例えば、フローリングの素材には、耐久性やメンテナンス性、足触りなどを考慮して選ぶことが重要です。また、家具についても、使い勝手やデザインだけでなく、サイズ感や配置も考慮に入れることで、空間を有効活用し、快適な生活空間を作り出せます。
以上のように、予算2000万円でも、無駄を省いた高品質な住宅を建て、快適な暮らしを実現することは十分可能です。重要なのは、自分のライフスタイルや価値観に合った家づくりをすること、そしてそのための適切な計画と準備をすることです。
福井県の注文住宅市場では、平均価格が約3200万円と報告されており、この価格帯は全国平均と比較しても特に大きな差は見られません。注文住宅を建てる際の建築費は、福井県では平均約3267.5万円と若干低めですが、延床面積は全国平均よりもやや広い傾向にあることが分かります。注文住宅を計画する際には、間取りや設備選びにおける失敗を避けることが重要で、特に生活動線の最適化や収納スペースの確保が挙げられます。また、限られた予算内で質の高い住宅を建てるためには、シンプルな間取りを心掛け、水回り設備を集約することがコスト削減に繋がります。さらに、予算2000万円で高品質な住宅を実現するには、必要最小限の部屋数や機能に絞り込み、効率的な設備を選択することが肝要です。素材や家具選びにおいても、無駄を省きつつ、快適な生活空間の実現を目指すことが推奨されます。総じて、福井県での注文住宅建設においても、自身のライフスタイルや価値観に合わせた家づくりが、理想の住まいを実現する鍵となります。