快適な新築を建てるために知っておきたい「住宅の空気の流れ」
2023/11/28
快適な新築を建てるためには、住宅の空気の流れを良くすることが大切です。福井県は、湿気が多い都道府県でも上位に挙げられるほど湿気が多い地域です。そのため、注文住宅を建てる際は断熱性だけでなく、風通しのよさも重視しなければなりません。空気の流れを良くすることで、感染リスクの低減や節約などのメリットを得られます。
空気の流れを良くするメリット
福井県は、湿気が多い都道府県でも上位に挙げられるほど湿気が多い地域です。そのため、注文住宅を建てる際は断熱性だけでなく、風通しのよさも重視しなければなりません。
風通しのよい家にはどんなメリットがあるのか、マイホームを建てる前に知っておきましょう。
家が長持ちする
風通しのよい家は、なぜ長持ちするのでしょうか。風通しのよい家の場合、家の土台や基礎に湿気がたまることがないため、乾燥した状態を維持できるからです。家の土台や基礎部分に湿気がたまることでカビが発生してしまう原因になります。
また、シロアリは湿気のある場所を好み、主食も木材のため、シロアリからすると風通しの悪い家は快適に住める家のようなものです。湿気はシロアリ以外にもムカデやヤスデ、チャタテムシなどの害虫を引き寄せてしまい、頻繁に侵入されてしまうケースもあります。
さらに湿気は、室内の建具にも影響を与えることもあり、フローリングが反ってしまうトラブルや、壁紙が剥がれてしまうなどのトラブルも発生するため、風通しの良し悪しは重要なポイントです。
匂いがこもりにくい
風通しのよい家は、イヤな臭いや埃っぽさなどを解消してくれます。特に新築の家は、化学物質などを使用していることもあり、空気の入れ替えをしなければシックハウスを引き起こす可能性もあるため、短時間で空気の入れ替えを行うのが好ましいです。
風通しがよい家は、空気の入れ替えが早く済むという特徴があるため、アレルギー症状などを引き起こすリスクも軽減されます。
節約になる
風通しのよい家は、室内にたまる熱気や湿気、臭いなどを一気に外へ排出することが可能です。そのため、エアコンが効きやすくパワフル設定にしなくても涼しくできるため、節約にもつながります。
感染リスクの低減
風通しのよい家は、ウイルスなどの感染リスクを軽減できるのも魅力です。上述した通り、風通しのよい家は空気の入れ替えがスムーズなため、ウイルス混じりの汚れた空気が家の中にたまりません。
空気の流れが及ぼす悪い影響
風通しの悪い家には、大きく分けて2つのデメリットがあります。この2つのデメリットは、家だけでなくどちらも命や健康に関わる問題もあるため、覚えておきましょう。
湿気によるカビやダニの発生
風通しが悪い家は、室内に湿気がたまりやすく、窓などに結露が発生することでカビ発生につながります。カビが発生することで、室内はダニが好む環境になり、ダニが繁殖、喘息などのアレルギー発作を引き起こすケースも非常に多いです。
また、新築の家はシックハウスも発症しやすく、風通しが悪い家は発症するリスクが上がります。
室内に汚れた空気をためてしまうと、風邪やインフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなったり、湿気のイヤな臭いがこびりついてしまったりとデメリットが多いです。
命の危険性
風通しが悪い家は、漏電や火災の発生につながる可能性もあります。漏電や火災は、家電の劣化によって引き起こされることが多いと思われがちですが、湿気と結露によって漏電や火災が発生することも多いです。
特にコンセント部分に埃が溜まって火災につながるケースが多いですが、これは埃が湿気を吸うことで漏電と火災につながってしまうことが原因です。
結露したまま放置してしまうと、漏電した状態で感電してしまう可能性もゼロではないため非常に危険です。
空気の流れを知り、風通しを良くする
風通しのよい家を建てるには、風の流れの仕組みを知っておく必要があります。風が流れる方向や福井県の風向きなども知っておくと非常に便利です。
季節・地域によって風向きは違う
風の向きは、季節や地域によって異なり、同じ県であっても土地の形状・高低差、海沿い地区と山間部でも風の吹き方も変わります。
風通しのよい家にする方法は、北向きと南向きに窓を設置することです。北向きと南向きはどの季節でも風通しがよいため、空気の入れ替えがスムーズになります。さらに窓の位置だけでなく、窓の形でも風通しが変わるため家を建てる際は注意が必要です。
また、風通しをよくするために窓をたくさん設置すればよいと考えている方もいるかもしれませんが、窓を設置しすぎてしまうとプライバシーと防犯面に欠けてしまいます。
特に死角ができているような位置に窓を設置してしまうと、空き巣などで侵入されやすくなってしまうため注意が必要です。
暖かい空気は上に流れる
空気の仕組み上、暖かい空気は上に溜まるため、夏は上階が暑く、冬は下階が寒くなります。風通しのよい家にする際は、下から上に風が抜けるような構造にするのがポイントです。
吹き抜けをつくることで1階から2階へ空気が流れるため、風通しのよい家になりますが、上手く排出できない場合は、汚い空気が2階に溜まってしまいます。このとき、1階の窓から2階の窓へ空気が流れていることに配慮するとよいでしょう。またより風通しのよい家にするには、窓を2つ設置するのがポイントです。
福井県は湿度が高い地域で、注文住宅を建てる際には風通しの良さも考慮すべきです。風通しの良い家のメリットとして、耐久性が向上し、湿気や害虫の発生を防ぎ、匂いがこもりにくく、エネルギーを節約でき、感染リスクを低減できます。風通しの悪い家では湿気によるカビやダニの発生や、漏電や火災の危険性が高まります。
風通しを良くするためには、窓の配置や形状、風の流れを考慮し、吹き抜けを設けるなどの工夫が必要です。 新築住宅を建てる際には、地域の気候や特徴を熟知した信頼できる住宅メーカーに依頼するといいでしょう。そのためには、各住宅メーカーの特徴を把握することが重要です。