工法の違いとは?福井県のおすすめ注文住宅会社を紹介

福井県で注文住宅を建てる際には、地域特有の気候や環境に対応した住宅性能が重要です。特に冬の厳しい寒さや多雪、湿度の高さを考慮すると、高断熱・高気密で通気性や換気性能にも優れた住まいが求められます。住宅を建てる際には「どの工法を選ぶか」や「どこに依頼するか」が快適な暮らしの鍵になります。
この記事では、福井の気候に適した住宅工法の種類とその特徴、さらに地域に根ざした注文住宅会社の選び方について詳しくご紹介します。
福井県はどんなところ?気候風土や交通機関から名産品まで

引用元:フォトAC
注文住宅を福井県で建てる場合、その土地の気候や風土、暮らしやすさを理解することが重要です。福井県は日本海側に位置する北陸地方の一県で、人口約75万人が暮らしています。
冬は積雪が多く、ときには北海道や東北を上回る積雪量となる地域もあるため、寒さ対策や断熱性能に配慮した住宅設計が求められます。福井は越前ガニや若狭ふぐといった冬の味覚が豊富なことで知られ、全国的にも食の魅力が高い地域です。
◇北陸新幹線の延伸で交通の利便性が大幅に向上
2024年3月に北陸新幹線が福井・敦賀まで延伸されたことで、県外からのアクセスが格段に良くなっています。敦賀は古くから港町・鉄道の要所として発展してきた歴史があり、赤レンガ倉庫や旧敦賀港駅舎など、当時の趣を残す建築物が今も整備されています。
祭りやグルメ、冬のイルミネーションイベントなど、四季折々の観光も楽しめる地域です。新幹線の開通によって、観光だけでなく移住先や住宅建設地としての注目度も高まっています。
工法の種類とそれぞれの特徴を比較

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注文住宅を建てる際には、間取りやデザインだけでなく、採用する「工法」にも注目することが重要です。工法とは、住宅を建てる際の構造や組み立て方のことで、選ぶ工法によって住宅の強度や断熱性、メンテナンス性、コスト、デザインの自由度が大きく変わってきます。
ここでは、代表的な工法の特徴と、福井県のような雪や湿気の多い地域で考慮すべきポイントを比較しながら紹介します。
◇木造軸組工法(在来工法)

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特徴
日本の伝統的な木造建築に使われてきた工法で、柱と梁を組み合わせて構造体を作ります。現場での加工や施工が柔軟にできるため、自由な間取り設計が可能です。
メリット
- 設計の自由度が高く、変形地や狭小地にも対応しやすい
- リフォームや増改築がしやすい
- 職人の技術により、意匠性のある空間づくりが可能
デメリット
- 職人の技術に品質が左右される場合がある
- 工期が長くなる傾向がある
- 隙間が生じやすく、気密性が他工法より劣ることもある
福井での適性
気密性・断熱性を高めるには高性能な断熱材と施工技術が必要になりますが、地域の気候や要望に柔軟に対応しやすい工法として根強い人気があります。
◇2×4工法(ツーバイフォー工法)

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特徴
北米発祥の工法で、2インチ×4インチの木材を組み合わせてパネル状にした壁・床・天井で建物を支えます。面で構造を支えるため、地震や風圧への耐性が高いです。
メリット
- 面構造のため耐震性・耐風性が高い
- 隙間が少なく、高い気密性を確保しやすい
- 断熱材が効率的に施工できる構造になっている
デメリット
- 間取りの自由度が木造軸組工法より低くなる場合がある
- 将来的なリフォームや壁の移動がしにくい
- 開口部の制限があり、大きな窓や吹き抜けの設計が難しいことがある
福井での適性
高気密・高断熱の住宅が求められる福井の気候には適した工法で、積雪や寒さに強い住まいづくりが実現しやすいです。
◇木質パネル工法(プレハブ工法)

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特徴
工場であらかじめ製造された木質パネルを現場で組み立てる工法です。プレハブ住宅の一種で、品質が安定しやすく、工期も短縮されます。
メリット
- 工場生産のため品質にムラが少ない
- 工期が短く、天候の影響を受けにくい
- 一定の断熱性能や気密性を確保しやすい
デメリット
- プランの自由度が低く、カスタマイズに限界がある
- デザインや間取りに制限が生じやすい
- メーカーに依存する部分が大きくなる
福井での適性
気密性や断熱性能においては優秀です。雪の荷重や敷地形状への柔軟性を考えると、条件に合った設計力のある会社を選ぶことが重要になります。
◇鉄骨造(軽量鉄骨・重量鉄骨)

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特徴
鉄骨を柱や梁として使用する工法で、軽量鉄骨はハウスメーカーなどで使われ、重量鉄骨はビルや店舗併用住宅などに用いられます。強度が高く、耐震性にも優れています。
メリット
- 大空間や吹き抜けなどの設計が可能
- 耐震性・耐火性に優れる
- 木材に比べてシロアリの心配がない
デメリット
- 木造に比べて断熱性が劣る
- 結露対策をしっかりしないと内部劣化が進みやすい
- 建築コストが高くなる傾向がある
福井での適性
耐久性は高いが、結露・寒さ対策に十分な断熱設計が不可欠です。性能の高い断熱材や外断熱工法の採用が求められます。
◇RC造(鉄筋コンクリート造)

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特徴
鉄筋で補強されたコンクリートで建物を形成する構造で、耐久性と耐震性に非常に優れた工法です。主に都市部や豪邸に使われることが多いです。
メリット
- 地震や火災に強く、防音性も高い
- 劣化が少なく、長期的な資産価値が維持しやすい
- デザインの自由度が非常に高い
デメリット
- 建築コストが非常に高くなる
- 工期が長く、施工の自由度が制限されることがある
- 湿気を帯びやすく、断熱・結露対策が重要になる
福井での適性
豪雪地帯でも耐久性に優れていますが、断熱・湿気対策をしっかり施さないと快適性が損なわれます。高コストである点を理解したうえで選択する必要があります。
◇福井県の気候と相性の良い工法を選ぶことが重要
福井県は冬の降雪量が多く、湿度も高いため、断熱性・気密性に優れた住宅が必要になります。さらに、落雪リスクや湿気対策も考慮しなければなりません。木造軸組工法は設計自由度の高さが魅力ですが、気密・断熱の性能をしっかりと確保できる施工会社を選ぶことが大切です。2×4工法は性能面で優れるため、特に寒冷地仕様の住宅を希望する人にとって有力な選択肢になります。
工法ごとの特性を理解したうえで、ライフスタイルや予算、土地条件に合った住宅のかたちを見つけることが、後悔のない家づくりにつながります。
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工務店とハウスメーカー、どちらに依頼すべき?

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工務店とハウスメーカーのどちらに注文住宅を依頼するかは、家づくりの目的や予算、重視するポイントによって大きく異なります。それぞれに明確なメリットとデメリットがあるため、自分の希望に合った選択をすることが重要です。
ここでは、工務店とハウスメーカーの違いや特徴、選び方のポイントを詳しく解説します。
◇工務店に依頼するメリットとデメリット

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メリット
- 自由度の高い設計ができる
工務店では、間取りや設備、仕様において施主の希望を細かく反映できます。既存のプランに縛られることなく、完全自由設計で理想の住まいを追求できるのが魅力です。 - 地域の気候風土に合った家を建てられる
地元で長年活動している工務店は、その地域特有の気候や土地条件を熟知しています。そのため、雪の多い地域では積雪に対応した屋根形状や断熱対策、湿度が高い地域では結露対策など、土地に適した提案をしてもらいやすくなります。 - きめ細やかな対応が期待できる
工務店は規模が小さい分、施主との距離が近く、打ち合わせからアフターサービスまで一貫して対応してくれることが多いです。現場監督や職人と直接話ができるケースもあり、意思疎通がスムーズです。 - 施工コストを抑えやすい
広告宣伝費や展示場の運営費などの経費が少ないため、全体的な建築費が比較的抑えられる傾向があります。コストパフォーマンスを重視する人にとっては魅力的な選択肢です。
デメリット
- 品質にばらつきがあることがある
工務店によって技術力や施工実績に差があるため、施工品質やデザイン力が安定しない場合があります。口コミや実績をよく調べて選ぶ必要があります。 - 完成までに時間がかかる場合がある
完全自由設計のため、プラン決定や設計に時間がかかる傾向があります。納得のいく家を建てるには、じっくり時間をかけて進める必要があります。
◇ハウスメーカーに依頼するメリットとデメリット

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メリット
- 品質と性能が一定水準で安定している
ハウスメーカーは自社でマニュアル化された設計・施工基準があるため、品質のばらつきが少なく、安定した性能が期待できます。大手メーカーでは自社工場で構造材をプレカット・加工することも多く、精度の高い施工が可能です。 - 短期間で家を完成させられる
基本プランが用意されており、工場での事前加工が進んでいるため、施工スピードが速いです。家づくりをスムーズに進めたい人には適しています。 - 先進的な技術や設備が導入されている
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)や耐震等級3、省エネ性能の高い設備など、最先端の技術が取り入れられている点もハウスメーカーの特徴です。 - 全国規模の保証制度とアフターサービスが整っている
引き渡し後の定期点検や長期保証制度が確立されており、安心して住み続けられる体制が整っています。保証年数やサポート内容が明文化されているため、トラブル時にも対応しやすいです。
デメリット
- 設計の自由度が限られている
基本プランや仕様が決まっているため、細かな希望に対応できないことがあります。規格外の要望には追加費用が発生するケースも多く、完全自由設計を望む人には不向きです。 - 費用が割高になる傾向がある
広告宣伝費、モデルハウス運営費、人件費などの間接コストが施工費に上乗せされているため、同等の仕様であっても工務店より割高になる場合があります。 - 担当者との相性で仕上がりが左右される
営業担当者と設計士、施工担当者が分かれていることが多く、連携がうまくいかないと施主の希望が正確に伝わらない可能性があります。
◇どちらを選ぶべきかの判断基準

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依頼先を決める際には、以下のようなポイントを踏まえて比較検討するのがおすすめです。
- 自由設計にこだわりたいなら工務店が向いている
間取りや内装、建材にこだわりたい人は、柔軟な対応が可能な工務店の方が理想を実現しやすくなります。 - 家づくりにあまり時間が取れないならハウスメーカーが便利
仕事や育児で忙しく、短期間で家づくりを進めたい場合には、標準化されたスムーズなプロセスを持つハウスメーカーが適しています。 - 施工費用を重視するなら工務店がコスト面で有利
トータルの建築費を抑えたい場合には、無駄なコストを省ける工務店に相談することで、予算内に収めやすくなります。 - 保証やサポートを重視するならハウスメーカーが安心
長期にわたる保証制度やサポート体制を重視するなら、大手ハウスメーカーの方が充実している傾向があります。
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住むなら福井県? 福井で家を建てるうえで重視したいポイント

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福井県は、日本海側に位置し、冬季の降雪量が非常に多い地域です。年によっては、北海道や東北地方よりも積雪量が多くなることもあり、住まいには寒さや雪への対応が欠かせません。注文住宅を福井県で建てる際は、気候に合った性能と設計を考慮することが必要です。
ここでは、福井で家を建てるうえで重視したい3つの要素を紹介します。
◇断熱性の高さが快適な暮らしを支える

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福井の冬は気温の低下が激しく、朝晩には氷点下になることも珍しくありません。寒さから暮らしを守るには、断熱性と気密性の高い住宅が理想的です。しっかりとした断熱材を壁や屋根に施工することで、外気の影響を受けにくくなり、部屋全体の温度が一定に保たれるようになります。このような住宅はヒートショックのリスクを軽減し、体調の維持にもつながります。実際、断熱性能の高い家では、気管支喘息やアトピーなどの改善が見られる例もあります。
安価な注文住宅には断熱材が不十分な場合があるため、価格だけで判断せず、断熱性能に注力している施工会社を選ぶことが重要です。
◇降雪への対策を設計段階で考える

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積雪量の多い福井県では、雪の処理や落雪によるトラブルを防ぐ設計が不可欠です。特に屋根からの落雪は、隣家や通行人に被害を及ぼすおそれがあり、重大な事故につながる危険性もあります。そのため、屋根の勾配や雪止めの設置位置など、細部まで配慮された設計が必要です。
こうした降雪対策をしっかりと講じるには、地域の気候に詳しい工務店やハウスメーカーに依頼するのが賢明です。特に地域密着型の工務店は、福井ならではの環境に対応した実績とノウハウを備えているため、信頼性が高くなっています。
◇通気性・換気性の確保が家の耐久性に影響する

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福井県は湿度が高く、住宅内部の湿気管理にも注意が必要です。通気性や換気性能が不足すると、結露やカビ、さらにはシロアリの発生リスクが高まります。そのため、断熱性・気密性だけでなく、空気の流れを確保できる設計が不可欠です。
最近では、高い気密性を保ちつつも、効率的に換気できるシステムを採用した住宅も増えており、健康的で長持ちする家づくりが可能になっています。設計段階から湿気への配慮を施すことで、建物の劣化を防ぎ、将来的なメンテナンス負担も軽減できます。
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▼木材の魅力を最大限に引き出すには?自然と調和した二世帯の住まい
福井で注文住宅を建てる際におすすめの工務店3選
福井県で注文住宅を建てるなら、寒さや積雪、湿度といった地域特有の気候に対応できる家づくりが必要です。そのためには、性能面はもちろん、地域に精通した工務店を選ぶことが大切です。
ここでは、福井の気候風土を理解し、断熱性や通気性に優れた住宅を提案してくれる、信頼できるおすすめの工務店を3社ご紹介します。家族が快適に長く暮らせる住まいを実現するための参考にしてください。
◇旭木材工業株式会社

旭木材工業株式会社は、木のぬくもりを活かした住まいづくりを行う地域密着型の工務店です。木材それぞれの性質を熟知し、それに適した加工・設計を行うことで、自然と調和した心地よい住環境を実現しています。住宅の性能面でも、基礎断熱に「タイト・モールド工法」を採用しており、優れた気密性・断熱性を確保しています。
この工法により、冬場の冷たい床や結露の悩みを軽減でき、家全体が温かく快適な空間となります。さらに、タイト・モールドに使われる断熱材には、人やペットに無害なホウ酸が含まれており、薬剤に頼らずにシロアリを予防する構造になっています。
会社名 | 旭木材工業株式会社 |
所在地 | 〒919-1331 福井県三方上中郡若狭町鳥浜40-13-7 |
電話番号 | 0770-45-0047 |
公式ホームページ | https://asahi-mokuzai.com/ |
口コミ

○○不動産の1Fの寝室にはまだエアコンはつけず、リビングのエアコンで快適に過ごしています。 住んでいて気になるところやわからないこと、 追加でしたいことを相談するとすぐに家まで来てくれますし、 メンテナンスもしっかりしてくれます。 どなたにでもおすすめできる会社です。
引用:旭木材工業株式会社
旭木材工業株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇永森建設株式会社

永森建設は流行りに流されず、長く暮らせる福井県の土地に合った性能の住宅の建設をモットーにしている工務店です。湿度の高い福井県では、通気性・換気性は重要なポイントのため、永森建設では透湿性の高いアイシネンフォームやセルロースファイバーといった断熱材を使用しています。
また、品質にもこだわっており、外壁ではデザイン性はもちろん機能性や耐久性に優れた「そとん壁」を採用し、退色・劣化がないのが特徴です。劣化しづらい素材を使い、長く住める注文住宅を手掛けているのが永森建設の特徴といえます。
会社名 | 永森建設株式会社 |
所在地 | 〒910-0837 福井県福井市高柳3-3302 |
電話番号 | 0776-52-0007 |
公式ホームページ | https://www.eshin-group.co.jp/ |
メンテナンス保証も充実しており50年間の無料定期点検や雨漏りなどの10年メンテナンス保証、20年の地盤保証、10年の防蟻保証などを用意しています。
永森建設株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
◇松栄ホーム

松栄ホームは「ここちいい、その先へ」をモットーに、2世代、3世代に住み継がれる家づくりを目指している工務店です。長寿の家をつくる、快適・省エネの家をつくる、ご家族にフィットする家をつくる、暮らしやすい家をつくる、心地よい家をつくるの5つを重視しています。
福井県の厳しい寒さへの対策として、北海道レベルUA値0.48以下の断熱性能を導入し、家庭用エアコン1台で家全体の温度を保たせる「マッハシステム」に対応しているのが特徴です。
屋号 | 松栄ホーム |
会社名 | 松栄建設株式会社 |
所在地 | 〒919-0411 福井県坂井市春江町藤鷲塚40-29 |
電話番号 | 0776-51-0600 |
公式ホームページ | https://www.matsuei.co.jp/ |
また、断熱性、先進機能、デザイン性の3つを持つトリプルサッシや熱交換換気を採用し、清潔な空気を保ちつつ、外気が侵入しないよう寒さ対策を徹底しています。
松栄ホームについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼福井で高性能な家を提供する松栄ホーム!宿泊体験者の評判は?
まとめ

引用元:フォトAC
福井県は冬の積雪量が多く湿度も高いため、注文住宅を建てる際には断熱性や気密性、降雪・湿気への対策が重要です。住宅工法には在来工法、2×4工法、プレハブ、鉄骨造、RC造などがあり、それぞれ強度・断熱性・設計自由度・コスト面に特徴があります。地域に合う工法を選ぶことが快適な住まいづくりの鍵です。
また、自由設計や地域密着を重視するなら工務店、品質や保証を重視するならハウスメーカーが適しています。福井で実績のある旭木材工業、永森建設、松栄ホームなどの工務店は、地域特性に合った高性能住宅を提供しており、安心して長く暮らせる家づくりをサポートしています。
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